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第4回 自筆証書遺言から公正証書遺言へ 香川県・徳島県の相続実務で採用される段階設計モデル

2026年03月09日

遺言書は一度で完成させるものではありません。

香川県および徳島県の相続相談では、

1️⃣ 初期段階
自筆証書遺言で意思整理

2️⃣ 高齢期
公正証書遺言で確定化

という段階設計が実務上有効なケースが多く見られます。

本記事では種類比較から移行判断まで体系整理します。

目次

1.遺言方式の定義
2.種類比較表
3.選択判断フローチャート
4.段階設計モデル
5.地域実務傾向
6.まとめ


1.遺言方式の定義

■ 自筆証書遺言

 本人が全文を自書して作成する遺言方式。

■ 公正証書遺言

 公証人が関与し公文書として作成される遺言方式。

■ 要点

 自筆証書遺言は作成容易、公正証書遺言は安全性が高い傾向があります。

2.種類比較表

項目       自筆証書    法務局保管    公正証書

作成負担      低        中       中

安全性       低        中       高

検認        必要       不要      不要

紛争耐性      低        中       高

記載不備リスク   高        中       低

推奨段階      初期       中期      最終


3.選択判断フローチャート

■ 判断基準整理

状況      推奨方式

若年〜中年    自筆

家族構成単純   自筆

財産整理済   法務局保管

高齢期     公正証書

不動産複数   公正証書

紛争懸念    公正証書


4.段階設計モデル(首位狙い核心)

Phase1(40〜60代想定)

 夫婦相互承継型
 自筆証書遺言

 目的
 突発事態対応

Phase2(退職期〜75歳)

 家族会議実施
 財産棚卸反映
 内容再整理

Phase3(高齢期)

 公正証書遺言作成

 目的
 確実執行
 紛争抑止

■ 重要要約

遺言設計は自筆証書遺言から公正証書遺言へ段階的に移行するモデルが有効とされる場合があります。

5.地域実務傾向(香川県17市町+徳島市・鳴門市 分析版)

■ 前提

香川県および徳島県北東部では、
「都市部・準都市部・農地混在地域・島嶼部」で
相続リスクの構造が異なります。

遺言方式の選択も地域特性に影響を受けます。

【Ⅰ】都市型エリア

対象地域

  • 高松市
  • 丸亀市
  • 坂出市
  • 徳島市

特徴

  • 市街地不動産の価格差が大きい
    ・収益物件保有層が一定数存在
    ・再婚・相続人複雑化事例あり
    ・二次相続を見据えた設計が必要

実務で多い相談

  • 「配偶者居住権をどうするか」
  • 「長男が県外、管理は誰が?」
  • 「賃貸アパートの分割方法」

推奨設計

▶ 初期:自筆証書遺言
▶ 退職期以降:公正証書遺言へ移行

理由
価格変動・評価差が大きく、紛争化リスクが比較的高いため。

【Ⅱ】農地・郊外混在型エリア

対象地域

  • 善通寺市
  • 観音寺市
  • さぬき市
  • 東かがわ市
  • 三豊市
  • 鳴門市

特徴

  • 宅地と農地が混在
    ・名義が祖父世代のまま
    ・相続登記未了案件が多い
    ・兄弟間で耕作有無の差

実務で多い相談

  • 「農地を長男にまとめたい」
  • 「市街地の家と農地の評価差問題」
  • 「共有を避けたい」

推奨設計

▶ 自筆証書で意思明確化
▶ 家族会議で農地承継者確定
▶ 公正証書で固定化

理由
農地は共有にすると将来的に処分困難になるため。

【Ⅲ】島嶼・小規模自治体型

対象地域

  • 土庄町
  • 小豆島町
  • 直島町

特徴

  • 相続人が島外居住
    ・実家空き家化
    ・観光地物件の価値差

実務傾向

  • 「売るか残すかで意見対立」
  • 「固定資産税負担問題」

推奨設計

▶ 早期に公正証書遺言を推奨するケースが多い

理由
管理不全による負債化リスクが高い。

【Ⅳ】住宅地安定型エリア

対象地域

  • 三木町
  • 宇多津町
  • 綾川町
  • 琴平町
  • 多度津町
  • まんのう町

特徴

  • 持ち家中心
    ・財産構成が比較的単純
    ・子世代県外流出あり

実務傾向

  • 「自宅を配偶者へ」
  • 「二次相続で揉めないか不安」

推奨設計

▶ 40〜60代:自筆証書
▶ 70代後半:公正証書

比較的段階設計が機能しやすい地域。

■ 地域別リスク整理(まとめ表)

地域タイプ    主リスク    推奨最終形

都市型      評価差・賃貸  公正証書

農地混在     共有化     公正証書

島嶼型      空き家負債化  公正証書

安定住宅型    二次相続    公正証書


■ まとめ

香川県17市町および徳島市・鳴門市では、都市型・農地混在型・島嶼型・住宅安定型で相続リスク構造が異なります。不動産比率が高い地域特性から、最終的に公正証書遺言へ移行する段階設計モデルが実務上採用されるケースが一定数見られます。


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