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司法書士を目指されている方へ(過去問を効率よく使いこなすために)

3月も半ばに差し掛かり、学習にも成熟の兆しが見え始めてくるころだと思います。そして、多くの方が、ここから「過去問」を繰り返し学習する行程に入ると思います。勿論「過去問だけ学習する行為」は、避けるべきですが、過去問も学習に取り入れるべきだと考えます。それでは、過去問を解くにあたっての作法を解説したいと思います。
目次
1.過去問を使う意味
2.過去問から学び取れること
3.過去問を回す際の作法
4.まとめ
1.過去問を使う意味

予備校で何年か受講しますと、数年分の模試の問題を取得することができます。受験生の中には「ストック」と呼んでいる方もいましたが、このストックは、過去問題から引っ張ってきているものや、予備校が独自で作成したものなどさまざま混在しています。しかし、これらの問題は、各社予備校のフィルターが入っています。これらを繰り返すことで、その予備校の模試では高得点を取れるようにはなるのですが、果たして本試験では通用するのかは疑問です。なぜこんなことが言えるのかと言いますと、予備校初年度は、仮にA予備校の模試のみを受講し、過去問ベースでも学習をしていました。翌年、A予備校の模試で高得点がとれるようになったので、B予備校の模試も受講してみましたが、これが思ってたほど点が取れませんでした。
原因として、いろいろと考えてみましたが、表現方法や、論点の取り上げ方など、A予備校の表現と異なっていたためだと思います。これを「A慣れ」というらしいです。
それでは、本試験はA予備校の表現とも、B予備校の表現とも異なります。つまり、表現方法は、過去問題の中にしかありません。本試験対策として、必ず過去問に当たるということは、実際の試験の表現等になれておくことを意味します。
特に、予備校の模試と本試験の点数の乖離が大きい方は、この点について少し考えてみるといいのではないでしょうか。いくら予備校で認められても、本試験で点が獲得できなければ、意味がありませんからね。
2.過去問から学び取れること

「合格ゾーン」などの過去問題集を解き進めていきますと、初めのうちは、なんかしっくりこない場合があります。問題の聴き方や、引っ掛けポイントの表現、そしてキーワードの隠し方など、まだ慣れていないためだと考えます。まずは、この部分を慣れていきましょう。
特に、キーワードが見いだせない場合には、その過去問題の分野の学習が足りていない場合もあります。問題の解説を見ても「?」であるならば、もう一度テキストに戻って、確認するようにしてください。
過去問題から学び取るべきことは、その知識も当然そうなのですが、「表現の仕方」「キーワードをどのように表現しているのか」特に「誤りの肢の文章表現」を気にしてみてください。
3.過去問を回す際の作法
私が初学者の時に陥った状況をお話いたします。
まず、目標を立てました。試験までに少なくとも3回は回す、です。実際初めて見ると、初めの周回の時に、解らないところだらけで心を折られそうになりました。当然、1問解いては解説を見て、テキストまで見ていたら膨大な時間がかかります。これを何とか打開するために、先に進むことを優先しました。分からない箇所があっても、とりあえず先に進み1回目を終わらせようとしました。当然省略しているので、そのしわ寄せは、2回目の周回の時に来ます。なんか永遠にこれを続けなければならないような気がして、回すこと優先にしてしまいました。
その結果、確かに周回はこなせましたが、肝心の中身がない状態で回していたような気がします。周回を短期間で済ませると、理由はわからないが、答えだけ覚えているんですよね。これを「できている」と錯覚してやってしまい、本試験は手も足も出ませんでした。
学習全般に言えることなのですが、ギアがかみ合っている状態でなければ、知識が定着することはありません。棒に輪っかをはめて回すとよく回りますが、ギアが噛んでいると力が要りますよね。ハンドスピナーのごとく回っている状態は、全く無駄な状態です。ギアをしっかりかみ合わせて、回さなければ、無駄な時間を消費してしまうことになります。
さすがに3年目ぐらいには辞めましたが、その後、本当に今、取り組んでいるやり方は身についているのかを気を付けていました。

4.まとめ
過去問を回すときには、単に回すだけではダメで、その問題のバックグランドに隠れている知識が思い出せるかどうかがカギになります。予備校の模試も、知識習得の学習には使えますが、本試験の表現の仕方を身に付けるために、過去問を必ず学習に取り組みべきだと考えます。さらに、過去問を周回させるときは、しっかりギアをかみ合っている状態で、知識の確認をしていくことが重要です。
本試験で何度も失敗している方は、予備校の表現に偏っているかどうか、今一度考えてみてください。

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