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【第1回】「相続放棄」とは?―基本のキを押さえる(借金を背負わないための大切な選択)

「親が亡くなったけど、借金もあるらしい…」「相続放棄って聞いたことはあるけど、何をすればいいのか分からない」
そんな不安を抱える方も多いのではないでしょうか。相続というと「財産をもらえる」イメージが先行しがちですが、実は相続には"負の財産=借金"も含まれます。相続人には"相続するかどうか"を選ぶ権利があり、その一つが「相続放棄」という制度です。
この記事では、相続放棄の基本的な仕組みや必要性、誤解しがちな点をわかりやすく解説します。
遺産のトラブルに巻き込まれないためにも、正しい知識を押さえておきましょう。
目次
- 相続放棄とは何か?
- なぜ相続放棄が必要なのか
- 相続放棄をすることで得られる効果
- 相続放棄の「熟慮期間」とは?
- 単純承認とみなされるケースに注意
- まとめ:相続放棄は"知らないと損する"制度
1. 相続放棄とは何か?

相続放棄とは、被相続人(亡くなった方)の財産を一切引き継がないとする法的な意思表示です。
民法第915条に基づき、家庭裁判所に申し立てを行うことで、最初から相続人でなかったことになります。
ここで重要なのは、「プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(借金やローン)も対象」である点です。
相続放棄をすることで、借金を引き継がずに済むという大きなメリットがあります。
2. なぜ相続放棄が必要なのか

人が亡くなると、その財産は相続人に引き継がれますが、すべて自動的に「良いものばかり」とは限りません。
以下のようなケースでは、相続放棄を検討する必要があります。
- 被相続人に多額の借金やローンがあった
- 財産よりも負債が多く、プラスの遺産では補えない
- 保証人となっていたため、連帯債務のリスクがある
- 遺産の管理・処理をしたくない、または関与したくない
相続放棄をすることで、こうした負の連鎖を断ち切ることができます。
3. 相続放棄をすることで得られる効果

家庭裁判所で相続放棄が受理されると、法律上は「初めから相続人でなかったこと」となります。
そのため、相続財産に関する権利も義務も一切生じなくなります。
例えば:
- 借金の返済義務を負わない
- 遺産分割協議に参加する必要がない
- 他の相続人とトラブルになりにくい
ただし、これと同時に「プラスの財産(現金や不動産など)」も一切受け取ることができなくなる点には注意が必要です。
4. 相続放棄の「熟慮期間」とは?
相続放棄を行うには、「被相続人が亡くなったことを知った日から3か月以内」に家庭裁判所へ申述する必要があります。
これを「熟慮期間」と呼びます。
この期間内に何もしなければ、自動的に"単純承認"とみなされ、すべての遺産(借金も含む)を相続したとされてしまいます。
被相続人と疎遠だった場合など、「亡くなったことを知らなかった」という事情がある場合は、その事実を知った日が起算点となります。
5. 単純承認とみなされるケースに注意

以下のような行為をすると、たとえ明示的に意思表示をしていなくても、相続を"承認した"とみなされることがあります。
- 遺産の一部を使ってしまった
- 相続財産を売却・譲渡した
- 借金の返済を自ら行った
こうした行動を取る前に、まずは「財産の中身を確認する」「家庭裁判所に相談する」といった冷静な対応が求められます。

6. まとめ:相続放棄は"知らないと損する"制度
相続放棄は、「知らなかった」では済まされない制度です。
財産の内容にかかわらず、自分にとってどの選択が最善かを判断するためには、制度の基礎知識が欠かせません。
3か月以内の判断が必要であり、間違った対応をすると取り返しがつかないこともあります。
今後の相続に不安がある方は、なるべく早めに専門家に相談することをおすすめします。
✅次回予告:第2回「相続放棄の手続きと注意点」へ続く!
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