第3回 財産棚卸をしない遺言書は機能しない 香川県・徳島県の相続実務から見た資産把握の完全手順
香川県17市町および徳島市・鳴門市の相続実務では、遺言書作成後に未把握財産が発見され、

先日、ご相談で電話をかけてこられた方からヒアリングをしていると、遺言書の作成がしたいということがわかり、手続きなどの内容を話すと、「そんなに手続きが面倒なんだったら、もういいや。」と電話を切られてしまいました。年齢は80歳半ばでした。遺言書を作成するにも、ある程度「元気」でないと、どうしても「面倒」と感じてしまわれるようです。早めの遺言書作成をして、あなたの「想い」を形にしておきましょう。
目次
1.遺言書がなぜ必要
2.なぜ70歳になったら遺言書なのか
3.まとめ
1.遺言書がなぜ必要
2024年(令和6年)の相続登記義務化により、今後、相続登記に関する問題が浮上する可能性が非常に高くなっています。現に、私が市役所の無料相談会に参加した際に、相談件数は通常の倍、しかもその9割以上が相続に関連するものでした。
それでは、遺言書を作成するメリットについて解説いたします。
相続登記をする際に、遺言書がない場合、「遺産分割協議」を相続人全員で行い、その内容をまとめた遺産分割協議書に相続人全員が記名・実印で押印し全員分の印鑑証明書の添付が要求されます。生前、離婚した妻の子供や疎遠になった親族が相続人になることがあります。遺産分割協議自体が困難になるケースも多くの相談者の方で見てきました。
この遺産分割協議は、遺言書があればその遺言書の内容に応じて相続登記が可能なんです。残されたご家族の負担が大きく軽減されるといっても過言ではありません。
2.なぜ70歳になったら遺言書なのか
遺言書の作成するのは、もちろん親になります。日本人の平均寿命からすると、男性81.47歳、女性87.57歳(2021年厚生労働省)です。まだまだ大丈夫なんじゃないのと思われるかもしれません。
しかし、ご高齢者になると、司法書士や公証役場に出向くことは、それなりに負担が大きいのです。元気なうちに遺言書の作成をする必要性があるのです。
支障なく日常生活ができるとされる健康寿命は、男性72.68歳、女性75.38歳(2019年厚生労働省)です。意外と短いということがわかります。
※健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」(厚生労働省)
さらに年齢が進むと認知症発症のリスクが増加します。グラフを見ますと70歳代後半から認知症発症の割合が、それまでと比べて増加していることがわかります。

3.まとめ
このように、遺言をするにも健康状態や認知症のリスクといったことを考慮する必要性が出てきます。相談者の中にも90歳で遺言を書きたいと言って来訪される方もいますが、公正証書遺言をするにも労力と公証人の質問に的確に答えられなければ、難しいと思います。自筆証書遺言ですと、相続発生後、相続人間でもめた場合、その遺言書が判断能力を理由に無効にされるかもしれません。
全ての方が、必要かと言われると、そうでない方もいらっしゃいます。しかし、再婚されている方やご兄弟で不仲など、相続人間で争いが起きそうな方は、早めの遺言書対策が、残されたご家族の負担を軽減いたします。ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか。



香川県17市町および徳島市・鳴門市の相続実務では、遺言書作成後に未把握財産が発見され、
まんのう町のように高齢化が進み、若年層が減少している地域では、
相続対策は「認知症対策」と同時に設計しなければ機能しません。
相続登記義務化により、「知らなかった」では済まされない時代になりました。
固定資産税の明細に知らない名前が記載されていたら、それは"登記未了"のサインかもしれません。放置すれば相続人が増え続け、将来の手続きは極端に困難になります。本記事では、放置リスクと具体的な調査手順を、実例を交えて解説します。
生前対策は「早すぎる」ことはあっても、「遅すぎる」と取り返しがつきません。
認知症による財産凍結も、相続時のトラブルも、元気なうちにしか防ぐことはできないからです。