香川県の相続手続きで、見落としがちな"落とし穴"に気づいていますか?登記・相続税・遺産分割で後悔しないために、香川県 高松市の司法書士・税理士による無料相談会(毎月第3水曜開催)でプロに相談しましょう。90分対応・完全予約制。
(論点)相続登記を放置すると、なぜ大変になるのか2

相続登記を放置することによるリスクについて、具体的に見ていきたいと思います。相続登記をするためには、「遺産の確認」と「相続人の確認」が必要ですが、長期放置している間に遺産は変化ありませんが、相続人の状況は次第に変化してきます。それでは、お話をしていきたいと思います。
目次
1.放置している間に相続人が亡くなると
2.放置している間に相続人が音信不通
3.放置している間に相続人が認知症に
4.まとめ
1.放置している間に相続人が亡くなると

相続人の中に亡くなった方がいますと、被相続人の方同様に、その方の生まれてから亡くなるまでの戸籍と除籍謄本が必要であることは先にも述べました。
そしてさらに、その方の子供の中に亡くなった方がいる場合、同じような状況となります。つまり、相続人の範囲が際限なく広がっていきます。その中には、あまり面識のない方もいるかもしれませんし、亡くなった相続人との関係は良くても、その子供との間で親族間のトラブルにより、険悪な状況となっているかもしれません。
放置するということは、不確定要素が一気に拡大します。相続の取りまとめをしている相続人から、戸籍の附票の最後の住所地宛に手紙を送った場合、返事が来れば、話し合いもできますが、受け取っていても返事がない場合が発生するかもしれませんね。この場合は、遺産分割調停を家庭裁判所に申し出て、解決を図る必要があります。
2.放置している間に相続人が行方不明

それでは、手紙を出したが、そのままあて先不明でその手紙が戻ってきた場合は、どうすればいいのでしょうか。この場合、不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立て、この不在者財産管理人と遺産分割協議をすることになります。この時、不在者の法定相続分の確保が必須要件となりますので、仮に長男名義にしたいが次男が失踪している状態での、不在者財産管理人との遺産分割協議では、長男2分の1、次男2分の1となってしまいます。勿論、代償分割(不動産をもらう相続人が、不在者となっている相続人の持分相当額を支払うことで、自身の名義とする分割方法)はすることができますが、支払う現金を用意できなければ、持分による登記をすることとなります。そして、不在者財産管理人をも推立てる場合、家庭裁判所にその報酬として、数十万円から100万円の予納金を納めることになります。
失踪期間が7年を超えている場合には、「失踪宣告」の申し立てを家庭裁判所に行い、死亡みなしとすることができます。
3.放置している間に相続人が認知症に

相続登記を放置している間に、相続人の一人が認知症になってしまった場合、もはや認知症になった相続人は、遺産分割協議を行うことはできません。そこで、4親等以内の親族の方が、成年後見人を家庭裁判所に申し立てて、成年後見人を就任させることになり、その成年後見人と遺産分割協議をすることになります。遺産分割協議が終わったのち、この成年後見人を解任することはできず、亡くなるまで財産管理をすることになります。当然、報酬は亡くなるまでの期間必要となります。
4.まとめ
現状、相続人全員と意思疎通できる状況にある方は、迷わず相続手続きを進めてください。放置は何の解決策にもならず、後世へ大きな負担を残す結果となってしまいます。
もしご自身で、何から始めればいいのかわからないようでしたら、専門家に相談してください。無料相談ですと、法務局や市役所、司法書士会などで定期的に開催されています。
アイリスでは、相続関連(相続登記だけでなくその生前対策も)の無料相談を随時受け付けております。いろいろとお話を聞くために、あえて時間設定は設けておりません。ただし、予約優先となりますので、必ず事前にお電話で予約をしてください。手続きが発生するまでは、相談の費用は掛かりません。(登記の方法を教えてほしい等、ノウハウを相談事項とする方は、ご遠慮ください)


また、別事務所で「相続法律・税務無料相談会」を月1で実施しております。こちらは完全予約制になっておりますので、必ず事前に電話で予約状況を確認の上、予約を確定してください。

最新のブログ記事
【香川県・高松市・丸亀市】親子で進める生前対策|遺言書をきっかけに家族会議を開く方法
相続トラブルを防ぐには、親が一人で悩まず、親子で話し合う生前対策が大切です。香川県・高松市・丸亀市で失敗しないための遺言書と家族会議の進め方を司法書士が解説します。
【第1回】遺産分割協議とは何か?基本からわかる相続の第一歩
相続が発生した際、避けて通れないのが「遺産分割協議」です。しかし、「そもそも遺産分割協議って何?」「どんな場合に必要になるの?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、司法書士が実務の現場からお届けする視点で、遺産分割協議の基本から丁寧に解説します。相続手続きの第一歩として押さえておきたい知識をまとめましたので、スムーズな相続のためのご参考になれば幸いです。
【第6回】介護・認知症に備える財産管理対策|成年後見制度と家族信託の活用法
高齢化が進む香川県高松市では、生前対策として「認知症への備え」が注目されています。成年後見制度や家族信託を活用することで、ご本人が判断できなくなっても大切な財産を守ることができます。本記事では、両制度の違いや活用方法をわかりやすく解説します。