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(論点)生前贈与と相続税の税率比較を基にした効果的な相続対策

相続対策において、生前に財産を贈与するか、相続時に一括して相続させるかは重要な選択です。税理士の先生が相談会で話された内容を基に、相続時の税率と生前贈与にかかる贈与税の税率を比較することで、新たな視点を得ました。特に、数億円規模の財産を持つ場合、生前贈与を活用することがどのように相続対策に寄与するかについて考察します。
目次
- 生前贈与と相続の税率比較の重要性
- 暦年贈与制度の基礎控除の限界
- 不動産の活用による生前対策
- 相続財産への組戻し期間の延長に伴う注意点
- 結論
1. 生前贈与と相続の税率比較の重要性

相続にかかる税率と、生前贈与を行った場合の贈与税率を比較することは、相続対策において非常に有効です。相続時には、財産の総額に応じて相続税が課されますが、生前贈与を行うことで一部の財産を相続税の対象外にできる可能性があります。特に、子供が相続する際の税率と、生前贈与を行った際の贈与税の税率を比較し、より低い税率で財産を移転させることで、税負担を減らすことができます。
2. 暦年贈与制度の基礎控除の限界
暦年贈与制度を活用する際に、110万円の基礎控除を最大限に使うことは一つの方法です。しかし、数億円単位の財産を持つ場合、この基礎控除では財産の目減り効果はほとんど期待できません。実際には、110万円の基礎控除を毎年使ったとしても、贈与を繰り返すだけでは全体的な財産の減少にはつながりにくいのです。したがって、他の方法と組み合わせて生前贈与を考える必要があります。
3. 不動産の活用による生前対策
特に不動産に関しては、今後の値上がりが予想される物件を生前贈与することが有効です。仮に今後価格が上がると見込まれる不動産を贈与しておけば、相続時にその不動産の評価額が上がり、結果的に相続税の負担が増えるリスクを軽減できます。つまり、相続時に課税される税率よりも低い贈与税率で不動産を贈与しておけば、その部分の財産については生前対策が可能となります。
4. 相続財産への組戻し期間の延長に伴う注意点

ただし、生前贈与を行う際には注意が必要です。暦年贈与制度において、令和6年1月1日以降、相続財産への組戻し期間が従来の3年から7年に延長されることが決まっています。つまり、贈与してから7年以内に相続が発生した場合、その贈与された財産は相続財産として再評価され、相続税が課される可能性があります。これを回避するためには、早めに計画的に生前贈与を行う必要があります。
5. 結論
相続対策において、生前贈与と相続税の税率を比較することは非常に重要なポイントです。特に、不動産のような将来的に価値が上昇する可能性のある財産を、相続税の負担を軽減するために早めに贈与しておくことが効果的です。しかし、贈与を行う際には暦年贈与制度の組戻し期間の延長を踏まえ、慎重かつ計画的に進めることが求められます。相続対策は早めに準備を進め、専門家のアドバイスを受けることが大切です。
この内容は相続対策を考える際の基礎的な部分をまとめたものであり、具体的な対策は各家庭や財産状況に応じて異なります。専門家の助言を受けながら、最適な方法を選択することが求められます。まずは専門家に相談。

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