香川県の相続手続きで、見落としがちな"落とし穴"に気づいていますか?登記・相続税・遺産分割で後悔しないために、香川県 高松市の司法書士・税理士による無料相談会(毎月第3水曜開催)でプロに相談しましょう。90分対応・完全予約制。
収益物件の相続の注意点

生前、相続税対策として、個人名義で賃貸マンションを購入し、金融機関から融資を受けているケースについての相続を考えてみます。物件価格が高額で融資額が大きいと「相続税対策」として、事前に税理士などのアドバイスを受けて購入している場合が多いです。このような収益物件がある場合について、お話をしていきたいと思います。
目次
1.個人名義で賃貸不動産を購入すると相続税対策になる?
2.収益物件の相続手続き
3.収益物件が相続発生年内に新築されている場合の注意点
4.ローンが残っている時の注意点
5.まとめ
1.個人名義で賃貸不動産を購入すると相続税対策になる?

アパートのような収益物件は、相続税評価額がかなり低くなる点が大きなメリットです。アパート等の不動産の相続税評価額は一定のルールに基づいて計算され、時価(実際の価値)の30~50%程度になるので、節税になります。
新築の場合でも、金融機関からの融資を受けた場合、新築の収益物件とローンが残りますので、その差額で相続税対策をしているケースもあります。
2.収益物件の相続手続き
まずは大きく以下の手順が必要です。
①相続登記する。
名義を亡くなった方から、相続人のどなたかに名義を変更する必要があります。
➁管理会社に連絡し、入居者に通知する。
管理契約の当事者が亡くなっていますので、基本的に物件を引き継いだ相続人と管理契約を取り交わす必要があるためです。また、アパートの所有者が変わったことを入居者に通知し、賃料の支払先を変更する必要がある場合があります。
③アパートローンがある場合は金融機関に相談する。
アパートローンに「団体信用生命保険」が付いている場合には、借りた人が亡くなると保険金でローンが返済されます。
相続税の節税目的で建てられたアパートの場合には、借入金があれば相続税評価額を圧縮できるので、団体信用生命保険は付けていないことが多いです。団体信用生命保険なしのアパートローンで、ローン残高が残る場合には、今後の支払いについて金融機関と相談し、契約を引き継ぐ手続きを行います。
④準確定申告を4ヶ月以内に行う
亡くなった人の不動産収入について、相続人が代わりに申告・納税を行う必要があります。これを準確定申告といいます。通常の確定申告は、1年分を翌年の2月16日から3月15日までに手続きしますが、準確定申告は特別に、相続を知った日の翌日から4ヶ月以内に行う必要があるのでご注意ください。
➄相続税を10ヶ月以内に申告する
相続税がかかる場合には、亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に申告・納税します。

3.収益物件が相続発生年内に新築されている場合の注意点
2①の相続登記をする場合、亡くなった年の新築物件は、固定資産税評価証明書には記載されません。固定資産税の評価額は、その年の1月1日時点の物件について評価額が記載されるためです。それでは、どのように新築物件の評価額を出せばいいのかと言いますと、「○〇法務局管内新築建物課税標準価格認定基準表」を参照します。建物を新築した場合も、所有権保存登記の登録免許税の計算に使用される価格基準になります。物件の登記簿の「種類」「構造」から、1㎡あたりの単価を見つけて、登記簿の床面積を乗じた数値を評価額として計算します。
4.ローンが残っている時の注意点
アパートのローンを残したまま親が亡くなってしまった場合、遺産分割協議の前に連帯保証人が誰か確認します。連帯保証人の銀行の審査基準は、法定相続人であること、または事業継承ができる見込みのある人である場合が多いです。やはり、資力のない方への変更は、金融機関側が拒否する可能性があります。
また、連帯保証人が相続人であった場合、ローンが残っているアパートの相続放棄ができません。当該相続人の方は、亡くなった主債務者と同等の責任をもって、ローンを返済する必要があるためです。どうしても、アパートの経営やローンの返済をやめたい場合は、該当のアパートを売却するしかないでしょう。

5.まとめ
このように、収益物件を相続する際には、様々な手続きや注意点が存在します。
アイリスでは、相続関連(相続登記だけでなくその生前対策も)の無料相談を随時受け付けております。


円滑に手続きを進めていただくために、アイリスは「相続法律・税務無料相談会」の法律の専門家として参加しております。他にも、相続専門の税理士も参加しています。争いになった場合、弁護士もご紹介することが可能です。まだ、相続が発生していない方でも、相続発生時に不安を持たれている方も、対応しております。ぜひ、この機会に相続無料相談会をご活用ください。

最新のブログ記事
【最終回・総まとめ】希望を失わないための哲学──分断と不安の時代を生き抜くために
「先が見えない」「社会が壊れていくような不安を感じる」「もう自己責任では片づけられない」──そんな声が、今の日本には溢れています。
政治への不信、経済の不安、自殺者や失業率の増加など、重たい空気が蔓延するこの社会の中で、それでも私たちは、どうすれば希望を持って生きていけるのでしょうか?
【第5回】意味のない時間を愛する──効率から解放されて、自分に還る方法
「何かをしていないと不安になる」「暇を持て余すと自分がダメ人間に思える」──そんな感覚に心当たりはありませんか?
現代社会では、"意味のある行動" や "生産性" が重視され、「何か成果を出さなければ価値がない」と思い込んでしまいがちです。
しかし、本当の自分を取り戻すためには、あえて"意味のない時間"を持つことがとても大切です。
【第5回】生命保険を活用した生前対策~相続・納税・遺族の安心を同時に備える方法~
「生命保険で相続税が節税できるって本当?」
「子どもが揉めないように、現金で遺してあげたい…」