1. なぜ家族会議が必要なのか

　「うちは家族仲がいいから大丈夫」と思っていませんか？
　実は相続トラブルの多くは、家族の思い込みや「言わなくても分かるだろう」が原因です。

　親が何も言わずに亡くなった結果、兄弟同士が誤解し、争いが生じてしまうケースは香川県内でも後を絶ちません。

　家族会議を開き、生前にお互いの考えを共有することが、後悔しない相続対策の第一歩です。

2. 家族会議で話し合うべき内容

　家族会議では、次のようなポイントをしっかり話し合っておきましょう。

✅ 誰にどの財産をどのように渡すか
不動産や預貯金の分け方だけでなく、負の財産（借金など）も含めて確認します。

✅ 遺言書をどう作るか
自筆証書遺言にするのか、公正証書遺言にするのか、保管方法まで含めて話し合います。

✅ 介護や看病をどうするか
今後の生活や介護の役割分担を話し合うことで、不満の芽を摘むことができます。

✅ 家族の想いを伝える場にする
親の想いを直接伝えられる貴重な機会です。

3. 家族会議のタイミングはいつがいい？

　「いつ話し合えばいいのか分からない」という相談をよく受けます。

　家族会議は、相続が現実味を帯びる前に行うのが理想です。

✅ 退職後の生活が落ち着いたタイミング
✅ 病気が見つかったとき
✅ 不動産の売却や資産整理を考え始めたとき

　こうした節目が家族で話し合う良いきっかけになります。

4. 家族会議をスムーズに進めるコツ

　いざ話し合おうとしても、言い出しにくいのが相続の話です。

　スムーズに進めるコツを押さえておきましょう。

✅ 参加メンバーを決める
相続に関わる人をできるだけ集めましょう。ただし無理に全員を呼ばず、信頼できる家族だけで進めるのも一つの方法です。

✅ テーマを絞る
「今日は遺言書についてだけ話す」「次回は介護の話をする」と、テーマを小分けにすることで話が脱線しにくくなります。

✅ 感情的にならない
話し合いの目的は、争いを防ぐためです。誰かを責める場ではないことを最初に確認しておきましょう。

✅ 第三者を交える
司法書士などの専門家が同席すると、感情が高ぶったときも冷静に話を戻せます。

5. 遺言書をきっかけにするメリット

　「相続の話を切り出せない」という人が多いですが、遺言書作成をきっかけにすれば話がしやすくなります。

✅ 話題にしやすい
「遺言書を作ろうと思う」と切り出せば、家族も「何を残すのか」に興味を持って自然に会話が広がります。

✅ 具体的な準備につながる
作成に必要な財産目録や希望内容を整理する過程で、家族間の認識が一致します。

✅ 家族の気持ちも聞ける
遺言書をきっかけに、相続人の気持ちや希望も聞けるので、納得感の高い分割案を作れます。

６. まとめ｜親子で進める安心の相続対策

　相続は親だけの問題ではなく、家族全員に関わる大切な問題です。

　「話しにくいから後回し」にせず、遺言書をきっかけに親子でしっかり話し合うことが、後悔しない相続の第一歩です。

　香川県・高松市・丸亀市での家族会議や遺言書作成は、地域事情をよく知る司法書士に相談するのが安心です。