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(2026年2月2日施行)登記手数料令の改正と「住所等変更登記義務化」制度の全体像

2026年2月2日、これまで任意だった不動産登記の住所や氏名変更登記に関連する手数料を定める登記手数料令の改正が施行され、同年4月1日から始まる「住所等変更登記の義務化」と絡めた新制度が本格スタートします。
本記事では、この「登記手数料令の改正」と「住所等変更登記義務化」の制度設計や実務上重要なポイントを、相続・不動産登記業務に関わる視点で丁寧に解説します。
📌目次
- なぜ「住所等変更登記の義務化」が導入されるのか
- 2026年2月2日施行の登記手数料令改正とは
- 「所有不動産記録証明制度」とは
- 住所等変更登記の義務化 — 何が変わるのか
- 義務化スケジュールと2年の猶予期間
- 過料・罰則の内容
- 実務上のポイントと注意点
- まとめ
1.なぜ「住所等変更登記の義務化」が導入されるのか

これまでの不動産登記制度では、所有者の住所や氏名が変更しても、その登記簿上の情報が更新されないケースがみられました。
このため、登記簿上の住所と現在の住民票が一致せず、売却や担保設定、相続手続きなどで問題が発生しやすかったのです。さらに、長期間登記が更新されないことで、所有者不明土地の増加が社会問題化していました。
こうした背景から、2026年4月1日から不動産所有者に対して、氏名や住所変更後2年以内に登記簿の変更申請を義務化する制度が導入されることになったのです。
2.2026年2月2日施行の登記手数料令改正とは

2026年2月2日に施行された登記手数料令の改正は、これまで登記事項証明書類に関する手数料等を規定してきた「登記手数料令」に、2026年4月1日から始まる制度に対応した手数料額を定める内容です。
主なポイントは以下のとおりです。
- 不動産登記法に新設された 「所有不動産記録証明書」 に係る手数料額を規定。
- これにより、相続人や所有者自身が自身の所有不動産を一覧として証明・取得できるようになります。
具体的な手数料額は、法令本文(登記手数料令)に明記されていますが、こうした制度の整備を通じて、登記情報の透明性や利便性が高まることが期待されています。
3.「所有不動産記録証明制度」とは

改正された登記手数料令に関連して新たに注目されるのが「所有不動産記録証明制度」です。
この制度は、2026年2月2日から開始され、所有者本人または相続人が法務局に請求することで、自分(または被相続人)が所有していた不動産の一覧を取得できる制度です。
従来は、親の不動産を相続する際、全国各地の登記簿を1件ずつ確認する必要があり非常に手間がかかりました。しかし、この制度により、所有不動産の把握が格段に容易になり、相続登記や名義変更をスムーズに進められるようになります。
手数料額は法令で定められており、窓口請求の場合には一定の交付手数料が必要です。
4.住所等変更登記の義務化 ― 何が変わるのか
2026年4月1日からは、不動産の所有者に対して次のような義務が課されます。
- 不動産の所有者は、住所、氏名、または名称が変更した場合、変更日から2年以内に登記簿の変更申請を行うことが義務化される。
- 正当な理由なく申請を怠った場合、5万円以下の過料が科される可能性がある。
- 義務化の対象は2026年4月1日以降だけでなく、それ以前に住所等が変更になっている場合でも適用され、2028年3月31日までに申請が必要となる。
これまでは任意であった住所・氏名等の変更登記が、罰則付きで義務化される点が最大の変更です。
5.義務化スケジュールと猶予期間
義務化制度のスケジュールは次の通りです。
日付 内容
2026年2月2日 登記手数料令の改正が施行。所有不動産記録証明制度がスタート。
2026年4月1日 住所等変更登記の義務化が施行。
2028年3月31日 義務化施行前に住所等変更があった場合の申請期限。
このように、義務化前の変更についても猶予期間が設けられているため、過去の変更も期間内に手続きを進めることが必要です。
6.過料・罰則の内容
義務化された住所等変更登記について、登記申請を怠った場合は5万円以下の過料が科される可能性があります。過料は行政上の義務違反に対する制裁金であり、裁判所の判決ではなく、法務局からの催告後に適用されるケースが一般的です。
ただし、正当な理由がある場合は過料の対象になりません。
7.実務上のポイントと注意点

- 変更登記のタイミング
引越しや結婚・離婚などで氏名・住所が変更したら、できるだけ速やかに登記申請をすることが重要です。 - 検索用情報の申出活用
「検索用情報の申出」を行うと、法務局が氏名・住所変更を確認した際に職権で登記変更を行ってくれる制度があり、手続きを省力化できます。 - 相続人による所有不動産の把握
相続人は所有不動産記録証明書を活用することで、被相続人の所有不動産一覧を効率的に把握し、相続登記を円滑に進められます。
8.まとめ
2026年2月2日の登記手数料令改正は、単なる手数料額の見直しではなく、住所等変更登記の義務化制度と連動した重要な改正です。所有者不明土地問題への対応や、不動産取引・相続手続きの透明性向上に向けた施策として位置づけられています。
不動産所有者としては、義務化スケジュールを押さえた上で、適切なタイミングで住所・氏名等の変更登記を行うことが重要です。

📌参照元
- 法令ニュース:登記手数料令改正(令和7年政令第407号)公布・施行について (TMI総合法律事務所)
- 不動産登記関連制度(住所等変更登記義務化)概説 (不動産 相続登記 必須情報)
- 地方法務局「住所・名前変更登記の義務化」解説 (法務局)
- 所有不動産記録証明制度の概要(政府広報など) (政府オンライン)
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