相続対策を進める際、多くの方が税理士や弁護士、司法書士などの専門家に相談します。しかし、専門家のアドバイスが全て万全とは限らず、法的な側面だけでなく、税務的な側面も十分に考慮していなければ「こんなはずではなかった」という結果になりかねません。
例えば、法律に詳しい専門家が養子縁組を無制限に勧めたとしても、税務上の制約については考慮されていなければ、後々予想以上の相続税が課されることもあります。逆に、税務の専門家が提案した節税対策が、法的には家族間のトラブルを引き起こすリスクがあることもあります。
そのため、相続対策を行う際には、法律と税務の両方に精通した専門家に相談するか、双方の専門家が集まる相談会で、総合的な視点でアドバイスを受けることが重要です。さらに、家族の意向や財産の種類など、個別の事情を反映した対策が求められます。
※アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、月一で「相続法律・税務無料相談会」を実施しております。税務の相談も必要と判断した場合、そちらの相談会へ誘導するようにしております。
5. まとめ
相続対策は、財産の減少や法定相続人の増加を目的に多様な手法が存在しますが、それぞれには法律上と税務上の違いがあることを理解しておく必要があります。特に養子縁組を活用した相続税対策では、税務上の制約により、思ったような効果が得られない場合もあるため注意が必要です。
また、専門家に相談する際も、法律面だけでなく税務面についても十分に検討することが大切です。相続対策は、単なる節税やトラブル防止にとどまらず、家族の将来を見据えた計画的な準備が求められます。最適な対策を講じるためには、専門家の意見を尊重しつつ、自分自身も十分な知識を持って準備を進めることが重要です。