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(論点)「無知の知」ソクラテスに学ぶ

2024年03月16日

「自らの無知を知ること」で、真の認識に至る道であるということを説いています。この「無知の知」は、哲学者ソクラテスの考え方です。自らは様々な先入観や思い込みにとらわれているということを知ったり自覚するということで、よりよく人生を謳歌できるというものです。私自身も積極的に自分の考え方の中に入れることで、人の話をじっくりと聞く癖がつきました。皆様も実践してみてはいかがでしょうか。

目次

1.無知の知とは

2.いわゆる賢い人の特長

3.まとめ


1.無知の知とは

「無知の知」というフレーズは、一般的に哲学的な考え方や知識の探求に関連して使われます。これは、人が自分の無知や限界を認識し、その認識を通じて知識を得るプロセスを指します。

プラトンの有名な言葉「我は何も知らないことを知る」("I know that I know nothing")は、このアイデアを表現しています。この言葉は、古代ギリシャの哲学者ソクラテスに帰されており、彼の謙虚さや探求の姿勢を表しています。

「無知の知」は、自己認識のプロセスであり、人々が自分の無知を認識することで学び、成長することができるという考え方を表しています。つまり、自分の知識の限界を理解することが、新たな知識や理解を得る第一歩であるということです。

2.いわゆる賢い人の特長

 いわゆる賢い人と言われている方々には、特徴があります。ほんの一例となるのでが、示します。はじめから以下のような人は存在しないと思います。長年培った「無知の知」の実践により、身に付けている方だと考えます。

①学習能力が高い

 新しい情報を嫌がらずに素早く理解して、実験→検証と学習していく力が高いです。

 ビジネスにおいても、マーケティングなど、自分の手元に答えがないことを知っており、集客などの手段を講じる際には、何らかのアクションを起こし修正を加えながら最終的に答えにたどり着くものです。手元に答えがないと考えずにビジネスを展開してしまいますととんでもないしっぺ返しを食らうことになります。

➁問題解決能力が高い

 複雑な問題でも本質を理解して、効果的な解決策を見つけることが上手いです。

 この点は最も重視した点なのですが、何らかの問題がある場合、どこにその答えがあるのかをいち早く探り出し、行動してその窓口に問い合わせてみる、ということが士業にとっては非常に重要となります。ネットに書かれている手法は、その地域だけしか通用しないこともありますので、泥臭く感じる方もいるかもしれませんが、非常に効果的な手法でもあります。

③抽象的思考ができる

 物事を高い視点で捉えることができて本質を見つけることができます。

 苫米地英人先生がよく使うワードで、「抽象度が高い」というものがあります。問題が起こっているレベルで物事を進めていくのではなく、さらに上位に上ることで、今回の問題点が起こった背景や、今後問題が起こりそうな部分を的確に見出すことができます。議論する場合にも使うことはあるのですが、訓練をしていないと話が飛んでしまいがちになりますので、注意が必要です。

④豊かな語彙力

 言語能力が高くて語彙力が豊富です。

➄好奇心が強い

 新しい知識や技術を学ぶことに対して関心が高くて探究心が旺盛です。

⑥適応能力が高い

 新しい環境に素早く適応して、効果的に対応することができます。

 ④から⑥については、同じサイクルの中で発生します。問題に対し他人にアドバイスを求めた場合、その分野の知識が増すのと同時に、語彙力も深まります。さらにこれらを説明するとなると、自分の中にその知識を落とし込まなければなりません。自分だけ理解できていてもだめで、それをわかっていない他人にも説明するようにするためには、言葉の変換をしなければ伝わらないことも多くあります。ですので、これらを繰り返すとおのずと語彙力は増えます。そして、これらの変換を多く繰り返していくと、今まで経験したことのない問題でも、過去の事例から応用を効かせることができるようになります。そうすると、適応力も伸びてきます。

⑦独立した思考

 他人の意見に流されずに自分自身の判断で物事を考えます。

 これは、他人の意見を全く聞かないということではありません。自分の意見をしっかり持つことにより、流されないということです。世に中には、誤った情報を信じてそれが絶対正しいと思い込んでいる方も大勢います。意図的に嵌めようとしてくる方もいます。とくに、後者に筆禍らないためにも、自分の意見というものはしっかり持っておく必要がありますよね。

3.まとめ

 ソクラテスが唱えていた「無知の知」と賢い人の特徴からみるその実践方法について、少しお話をしました。ただし、ひけらかしは厳禁です。なぜなら、・・・・

 「ソクラテスの友人がアポロン神殿でソクラテス以上の賢者はいるかと神に尋ねたところ、ソクラテス以上の賢者はいないという答が返ってきた。それを聞いたソクラテスはとても驚き、様々な有識者との対話を試み、次第に論破していった。ソクラテスは相手に質問をして、相手がその質問に答えられないために自らが無知であるということを自覚させていた。ソクラテスに論破された有識者や賢者は面白くないためソクラテスを裁判にかけて、ソクラテスは死刑になってしまった。」(WIKIより引用)

 殺されたのでは、意味がありませんからね。

ソクラテスの死
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