平日9時~18時 土10時~15時 時間外対応可能

司法書士受験生へ 人生を変えるには

2023年07月30日

司法書士になるまで、経歴を見ると様々なことにチャレンジしてきたことがわかると思います。「人生を変える」ということをテーマに、少しお話をしたいと思います。かなり私見も入っておりますので、その点、ご留意してください。

目次

1.司法書士受験までの過程

2.「あなたの手、黒いですよね。」

3.コンビニのアルバイト面接、落ちました。

4.社会からNoを突き付けられた時の選択肢

5.同調圧力と人間観察力

6.独立開業後


1.司法書士受験までの過程

 少し私の略歴をお話しすると、

  ①理系大学卒業後、接着剤研究員として6年間勤務

  ➁これからインターネットが来ると思いオーストラリアにネットワークを学びに留学

  ③留学後、日本IBMにネットワークエンジニアとして勤務

  ④香川県に戻り地元金融機関のシステムで勤務

  金融機関退職後、何か変わらないとだめだなとは考えていましたが、中小企業診断士の学習を始めるも、途中で挫折して、結局サラリーマンに戻る。

  ➄介護系の職業2か所、ビル管理、営業職

と職を転々としているうちに、気が付くと45歳になっていました。

 この辺りから、法学の資格取得に向けて調査し、具体的に学習を開始したと思います。

2.「あなたの手、黒いですよね。」

 完全に離職した後で受験した行政書士が合格。それでも不安に駆られ、ハローワークに行ったとき、司法書士を目指したいので補助者として働きたいことを伝え、右手で書類に記入していた時、「本当に行政書士合格されたんですか?随分、手が日焼けしていて黒い様ですが・・・・。」と、とても失礼なことを言ってきました。司法書士の学習をし始めたときから、いつも東向きの部屋なので机に座って学習すると右手が東側にきます。私もあまり意識していなかったのですが、両手を出して、「右手が東側なんで、こんな風になっちゃったんですね。」というと、黙り込みました。

 写真ではわかりづらいかもしれませんが、未だに私の手の甲、右が黒く、左手がそれに比べると随分白いんです。その時、ああ、世の中の人って50歳近くになって自分を変えようとする人のこと疑ってるんだなぁと思いました。これで第一段階の壁を乗り越えるきっかけになりました。じゃあ変わって見せてやるよって。

3.コンビニのアルバイト面接、落ちました。

 第二の壁は、その数か月後に訪れました。別に働かなくても、数年分の生活費は蓄えていましたので、アルバイトをする必要はなかったのですが、ほとんど自分との戦いを毎日継続していると、社会との接点が希薄になり、精神上おかしくなりそうでしたので、近くのコンビニのアルバイトの面接を受けました。この時落とされたんですよね。そうして、漠然と感じていた「社会から私へのNo」を実感しました。

4.社会からNoを突き付けられた時の選択肢

 ここで、人として選択できるのは2つ。まず一つ目は、「革命を起こす。」です。世の中を変えて、今の自分の存在感を証明する方法です。実際はよくわかりませんが、世の中で50代男性で、無差別殺傷事件を起こしている方たちなんじゃないのかなと思います。よく「誰でもよかった」と犯人が言っていますが、誰でもいいわけありません。格闘家にも同じようにできるのかというと、そんなことはないと思います。弱い人間、若しくは自分が弱いと思いたい人間を狙っていると思います。

 もう一つは、「自分自身を世の中に適合するように変える。」です。これができる方たちは、世の中の1割から2割の人たちだと思います。多くの人たちは、考えはするものの実行するとなるとそれなりにリスクを伴うので、現状維持になってしまっていると思います。生活環境など、変わりたくても変われない人もとても多いんじゃないのかなと思います。

5.同調圧力と人間観察力

 受験期間が長いと、どうしても「同調圧力」なるものに直面することがよくありました。そんな中で「人間観察力」が磨かれたと思います。はじめのうちは、どうしてこの人はこんなこと言ってきたんだろうと悩みましたが、ある時、ただの思い付きで言ってるだけということに気づきました。ただし、「言霊(ことだま)」という言葉があるように、聞いただけでネガティブな感情にさせられますので、受験が終わるまで問答無用で着信拒否設定を入れていきました。気が付くと・・・・誰もいなくなってましたね。

 最後の2年間くらいは、とても集中して、司法書士受験に必要な知識・・・以上の知識も含めて、学習・定着させることができました。この対応に非道だという方もいらっしゃいましたが、何かを目指し達成しようとする場合に、非道もへったくれもないです。人の目を気にして勉強なんてできないですからね。だだし、自分には徹底的に厳しく追い込んでいきました。自分自身に対する言い訳廃除の面もあります。

6.独立開業後

 独立開業してもうじき1年になりますが、ようやく順調に推移するようになってきました。開業して今まで順風満帆だったかというとそんなことはありません。令和の虎の岩井社長がおっしゃられていたように、「経営者になるっていうのはねぇ、地獄の一丁目なんだよ。」を実際に体験しました。私の場合、すでに三丁目ぐらいまで来ているかもしれません。

 やっぱりつらかったのは、「誰も来ない、電話もない」期間が2か月ほどあったことです。その間、自分自身をじっくり見直すことができました。そして、中小企業診断士の時かじったマーケティングの知識が生きました。2か月間でHPをリニューアル。そして、今までかかわった方たち、とくに他士業の方へのアプローチ。0から1になった営業先の横展開。ただし、法令順守でやっていますので、常に司法書士法等について考えるようにしました。

 HPも検索結果1ページ目に表示される検索キーワードも出てきて、そこからの問い合わせも出てきました。他士業連携で定期的に法律相談会を実施できる場の提供をしていただける方も出てきました。そして、他士業の方から仕事の展開のアドバイスなども頂けるようになりました。

 また、問い合わせについても、仕事にならなくても、とにかく丁寧に対応するようにしたところ、そちらからの紹介案件なんかも増えてきています。

 お金儲けは確かに重要ですが、世の中からNoを突き付けられれば終わりです。ですので、自分自身をいつでも見直して、おごることなく、世の中から必要とされる以上、専門家として事業を進めていきたいと思います。

最新のブログ記事

香川県の相続手続きで、見落としがちな"落とし穴"に気づいていますか?登記・相続税・遺産分割で後悔しないために、香川県 高松市の司法書士・税理士による無料相談会(毎月第3水曜開催)でプロに相談しましょう。90分対応・完全予約制。

香川県観音寺市では、空き家の増加や老朽化住宅、所有不動産の名義放置、高齢化による判断能力の低下など、生前から備えておくべき課題が顕在化しています。特に「市の空き家バンク」「除却補助」「移住型活用補助金」といった公的制度を活用しながら、自分や家族の将来を見据えた資産整理を進めることが重要です。本記事では、観音寺市の地域特性を踏まえた現実的な生前対策の方法を、司法書士の視点でわかりやすく解説します。

三豊市では、高齢化と空き家の増加が深刻な地域課題となっており、将来的な相続や財産管理に備える「生前対策」がますます重要になっています。三豊市ならではの制度(空き家バンク、除却補助など)を活用しつつ、遺言・信託・後見を組み合わせて家族の安心を設計する方法を、司法書士の視点から丁寧に解説します。

香川県・多度津町。港町として歴史ある一方で、高齢化や空き家の増加が地域の将来に影を落としています。そこで注目されるのが「生前対策」です。遺言・相続登記・家族信託などを通じて、ご自身の資産をしっかり整理するだけでなく、空き家を地域資源として活かす道もあります。本記事では、多度津町の地域特性を踏まえながら、具体的な対策とポイントをご紹介します。