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司法書士を目指されている方へ(アウトプットは「思い出す」だけでいい?)

2024年03月03日

私が司法書士試験の受験生だった時に、実践した学習方法として「自己プレゼン」をご紹介したことがありましたが、アウトプットは、「思い出すだけでいい」という内容を学術的について解説していた記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

目次

1.学習を効率よく進めるために

2.内容を定着させるためのアウトプットの方法

3.まとめ


1.学習を効率よく進めるために

 STUDY HUCKERの記事で「「仕事と勉強を両立できる人」がおさえている勉強習慣のコツ3選。勉強前の○○が効果的」というものがありました。

「コツ1:「スキマ時間」を積極活用する

 コツ2:「やる気」がONになる "儀式" をつくる

 コツ3:ばかばかしいほど「小さな習慣」から始める」(記事引用)

というものでした。

 私が実際に実践していた方法と比較しますと、コツ1のスキマ時間ですが、専業で受験勉強をしていましたので、スキマ時間というものはなく、1日が学習時間と化していましたが、初めのうちは、試行錯誤の連続でしたので、純粋に学習できる状態になるにはかなりの時間を要しました。はじめから、長時間の学習が身についていたわけではありませんので、集中できる時間を少しずつ増やしていったという感じです。

 コツ2もやる気スイッチですが、初めのうちは図書館や自習室に通っていました。環境を変えることがスイッチの役目を果たしていたと思います。しかし、4年目以降は、自宅を学習する場としていましたので、スイッチと言えば、朝の朝食を食べ終わり、身支度を整えたときですかね。大体朝の6時半だったと思います。その時点では、やる気があろうとなかろうと学習をスタートしていました。集中しすぎていて、気が付くと数時間経過している時もありましたが、それでは、後の学習に影響が出ますので、時間割を決めて、その中で何をするのかを設定していました。(これは、年明けから受験直前にかけての学習です)

 コツ3の小さな習慣ですが、4年目以降は、日々の学習が習慣化していたと思います。

 しかし、働きながら、専業受験生のようなことはできませんので、これらのコツについては、とても的を得ていると思います。いずれにしても、「何もしなかった日」を作らないように工夫していくことが重要だと思います。

2.内容を定着させるためのアウトプットの方法

 (記事引用)

「「頭のなかで思い出すだけ」でいい

「理解するためにはアウトプットが大事」という言葉はみなさんもよく耳にすると思います。ただ、問題を解いたりノートに書き出したりしたくても、仕事が忙しいとなかなか机に向かえないもの。ところが、机に向かわなくても、ただ "思い出す" だけでアウトプットになるのです。

スタンフォード大学オンラインハイスクール校長の星友啓氏は、「頭の中の記憶をたどって答えを思いだそうとする」のは、効果的な学習法だと述べます。これを「リトリーバル」(=Retrieval:検索練習)と呼ぶのだそう。(カギカッコ内引用元:AERA dot.|スタンフォード大学オンラインハイスクール校長が伝授「あらゆる年代に使える」3つの勉強法)

ノートや教科書で答えを探すより、自力で内容を思い出すほうが難しいもの。つまり、簡単に答えがわかるより、苦労して答えを見つけ出すほうが脳の機能を幅広く使えて、より学習内容が記憶に定着するのです。

さらに、リトリーバルには理解していない部分や忘れている部分を再認識する効果もあります。認知科学者のプージャ K. アガルワル氏の研究によると、この学習法を行なうことで、客観的に自分の理解力を知るメタ認知向上の傾向も見られたのだとか。(参考:Washington University in St.Louis|Using Retrieval Practice to Increase Student Learning)

テキストを見ずに記憶をたどろうとすると、完全に覚えていない限り、どうしても思い出せない空白部分が見つかるもの。「理解していないのはこの部分だ」とわかりますよね。つまり、自力で思い出すことは "わかったつもり" になるのを防ぐためにも効果的なのです。

そんなリトリーバルを、筆者も語学の勉強に取り入れてみました。試験が近づいているため、何度も問題集を繰り返す時間はありません。料理中や待ち時間、あるいは散歩などの勉強道具がない状態のときに、問題集でミスした内容を頭のなかで思い出し、覚えているかどうかをテストしました。もちろん、ノートを手に取る機会があれば、赤で直した解答を読み、正しい答えも確認しました。

リトリーバルを試してみると、 "わかっている" と思い込んでいた基礎的な文法がなかなか正確に思い出せないことに気づきました。そう、筆者は基礎文法を "わかったつもり" でいたのです。「簡単だからわかるはず」という過信は、じつは落とし穴だったわけですね。

思い出すのに苦労する体験があれば、答えを求める心理が働きます。「間違えて覚えていた……!」と認識するのは少し恥ずかしい体験ですが、より答えを意識しやすく、しっかり覚えていられますよ。さらに、いつでも手軽にアウトプットできるのは大きな利点。「忙しくてアウトプットできない」と悩まなくても大丈夫です。頭のなかで学習内容を思い出す習慣さえあれば、アウトプットを日常に取り入れることは可能ですよ!」(記事用終わり)

 記事は語学学習のコツを説明していますが、一般の学習にも応用が利きます。しかし、司法書士試験の場合、「思い出すアウトプット」だけではダメです。「テキストを見ずに記憶をたどろうとすると、完全に覚えていない限り、どうしても思い出せない空白部分が見つかるもの。「理解していないのはこの部分だ」とわかりますよね。つまり、自力で思い出すことは "わかったつもり" になるのを防ぐためにも効果的なのです。」とあるように、正確に思い出すトレーニング、つまり「思い出すアウトプット」にも、下準備がいるということです。

 私の場合は、日々の学習に加え「穴埋め問題」を解くことと、「自己プレゼン」であいまいな論点を見つけることでした。

3.まとめ

 さて、思い出すアウトプットもそれなりに効力があることがわかりましたが、司法書士試験の場合、それだけではダメです。正確に思い出せるように、工夫をしなければなりません。いきなり言われても、そんなのできないよという方向けに、私が合格した3月以降の週間スケジュールを示しておきます。

(画像)

 年明けから、2から3週間で1回回していた全範囲を3月以降に1週間で見直せるようにスケジューリングしたものです。上位合格を目指していたので、1週間に1回ですが、1回の周回を2週間にしても合格するには、問題ないと思います。しかし、あまり長くしすぎると、頭の中に残っている知識が、少なくなってきてしまいますので、注意が必要です。

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