平日9時~18時 土10時~15時 時間外対応可能

【香川県・高松市・丸亀市】「争族」を防ぐ遺言書の力|家族を守る生前対策の第一歩

2025年07月14日

相続は家族をつなぐものと思いきや、現実には「争族」と呼ばれるトラブルが増えています。香川県・高松市・丸亀市で家族に安心を残すために、遺言書の持つ力と現実を司法書士が解説します。

📌目次

  1. 「争族」とは何か?避けられない現実
  2. 香川県で増えている相続トラブルの現状
  3. 相続が揉める原因とは
  4. 遺言書が「争族」を防ぐ仕組み
  5. 家族に想いを伝える付言事項の活用法
  6. 香川県での具体的な相談事例
  7. まとめ|今こそ始める家族を守る生前対策

1. 「争族」とは何か?避けられない現実

 「争族(そうぞく)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
 本来、相続とは故人の遺志を尊重し、家族が協力して手続きを進めるものです。
 しかし現実には、相続をきっかけに親族間で対立し、長年の関係が壊れてしまうケースが増えています。

 大切な家族の絆を守るはずの相続が、一転して「争族」になる…。
 この悲しい現実を防ぐためにこそ、遺言書が重要な役割を果たします。

2. 香川県で増えている相続トラブルの現状

 香川県内でも、相続トラブルの相談件数は年々増加しています。
 高松市や丸亀市といった都市部だけでなく、地方の小規模な集落でも同じです。

 相談を受ける現場では、「財産が少ないから揉めないと思っていた」という声が非常に多いのが特徴です。
 しかし実際には、相続財産の金額の多寡に関わらず、感情のもつれで家族が対立してしまうのです。

3. 相続が揉める原因とは

では、なぜ相続は揉めてしまうのでしょうか。
大きな原因として、以下のようなポイントが挙げられます。

相続分に対する不満
法律で決まった法定相続分があっても、「もっともらえるはずだった」という思いが対立を生みます。

特定の相続人への偏った贈与
生前に親が一人の子どもだけを優遇していた場合、他の相続人の不満が爆発しやすくなります。

不動産の分割が難しい
田舎の土地や自宅が主な財産の場合、現金のように分けられないため揉めることが多いです。

コミュニケーション不足
「親の考えが分からない」「誰が何を相続するのかが不透明」という状態は争いの火種になります。

4. 遺言書が「争族」を防ぐ仕組み

遺言書があることで、なぜ争族を防ぐことができるのでしょうか。

本人の意思が明確になる
故人が「誰に何を渡すか」を明文化しておけば、相続人同士での解釈違いが起こりにくくなります。

法定相続分を調整できる
遺言書があれば、法定相続分とは異なる分け方も可能です。
特に相続人以外への遺贈など、遺言がなければ叶わないケースもあります。

相続人以外への感謝を伝えられる
例えば、長年介護をしてくれた相続人以外の親族に財産を残すことも可能です。

遺言執行者を指定できる
遺言の内容を確実に実行する「遺言執行者」を指定すれば、相続手続きがスムーズに進み、無用なトラブルを避けられます。

5. 家族に想いを伝える付言事項の活用法

 遺言書には「付言事項」という自由記述欄があります。

 ここには法的効力はありませんが、家族への感謝の言葉や、遺産分割の意図を伝えることで、残された家族の誤解や不満を和らげる効果があります。

例えば…
「長男には家を継いでもらい、長女には現金を渡す理由」
「介護をしてくれたお礼」
「家族が仲良くしてほしいという想い」

こうした気持ちを伝えることで、相続が単なる財産分けではなく「故人の想いをつなぐ時間」になるのです。

6. 香川県での具体的な相談事例

 例えば香川県〇〇市のあるご家庭では、親が自筆証書遺言を残さずに亡くなり、兄弟で不動産の分割をめぐって対立が続き、調停にまで発展しました。

 一方で、△△町の別の事例では、遺言書に加えて付言事項で「兄弟仲良く分けてほしい」という想いが残されていたことで、相続人同士が冷静に話し合い、トラブルなく手続きを終えられました。

7. まとめ|今こそ始める家族を守る生前対策

 「うちは大丈夫」と思っていても、相続は予想外の形で家族を分断することがあります。

 争族を防ぐ最善の方法は、元気なうちに遺言書を作り、想いを形にすることです。
 香川県・高松市・丸亀市で相続対策をお考えなら、地域事情に詳しい司法書士に相談しながら、家族を守る生前対策を始めてみてください。

最新のブログ記事

「遺言書なんて、うちには関係ない」と思っていませんか?実際には、遺言書の有無で相続手続きの手間や家族間のトラブルの発生率は大きく異なります。本記事では、遺言書があったケースとなかったケースの比較を通して、"遺された人の安心"につながる具体的な効果をご紹介します。

遺言書には主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つの方式があります。どちらを選べば良いか悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、それぞれの作成方法・メリット・デメリット・注意点を比較し、自分に合った遺言の形式を選ぶための判断材料を提供します。

遺言書を作成するうえで最も重要なのが、財産の内容を正確に把握することです。不動産や預貯金だけでなく、相続トラブルの原因となる「意外な財産」も棚卸しが必要です。この記事では、書くべき財産と書かない方がいいケース、注意点を具体例とともに解説します。