1. 相続登記義務化とは？法律改正のポイント

　不動産登記法の改正により、令和6年（2024年）4月1日から 相続登記の義務化 が始まりました。

　これまで相続登記は任意でしたが、放置されることで「所有者不明土地」が全国的に増加。災害復旧や再開発の障害になったため、法改正で義務化されました。

　改正のポイントは以下の通りです。

• 義務化の対象：土地・建物を相続したすべての人
• 期限：相続を知った日、または遺産分割協議が成立した日から3年以内
• 対象時期：令和6年4月1日より前に発生した相続も含まれる

2. 香川県・東かがわ市での対象と期限

　香川県内で相続した不動産も、法律上すべて義務化の対象です。

　特に東かがわ市では、実家の土地や農地が長年登記されずに残っているケースが目立ちます。

• 期限の数え方
• 相続を知った日から3年以内
• 遺産分割協議成立日から3年以内
• 法務局の管轄：東かがわ市の登記は「高松法務局 寒川出張所」が担当

　これを過ぎると、過料のリスクが発生します。

3. 罰則（過料）とその条件

義務化の最大のポイントは 罰則がある ことです。

• 過料の金額：最大10万円以下
• 発生条件：期限を過ぎて登記申請をしていない場合
• 注意点：意図的な放置だけでなく、「知らなかった」「忘れていた」でも適用される可能性がある

つまり、「相続登記をしないことによるリスク」が法律上明確化されたのです。

4. 「正当な理由」が認められるケース

ただし、やむを得ない事情がある場合は「正当な理由」として過料が免除されることもあります。

例としては：

• 相続人の一部が行方不明で調査に時間がかかる
• 戸籍や住民票が散逸して入手困難
• 遺産分割が調停・裁判中で確定していない
• 災害や病気で手続きが一時的に不可能

　これらの場合は、事情を示す資料を残しておくことが大切です。

5. 相続登記の手続きの流れと必要書類（東かがわ市の場合）

　相続登記は次のステップで進めます。

1. 相続人の確定（戸籍・除籍謄本を収集）
2. 不動産の確認（登記事項証明書・名寄帳で対象を特定）
3. 遺産分割協議書の作成（全員合意の署名押印）
4. 固定資産評価証明書の取得（東かがわ市役所 税務課で発行）
5. 登記申請（寒川出張所に提出）
6. 登録免許税の納付（固定資産評価額の0.4％）

必要書類の代表例：

• 被相続人の戸籍謄本・住民票除票
• 相続人全員の戸籍謄本・住民票
• 遺産分割協議書または遺言書
• 固定資産評価証明書
• 登記申請書

6. よくある質問（FAQ）

Q. 令和6年4月以前の相続も対象ですか？
→ はい。過去の相続も義務化の対象になります。

Q. 期限を過ぎたら必ず罰金ですか？
→ 正当な理由があれば免除される可能性はあります。

Q. 自分で申請できますか？
→ 可能ですが、戸籍収集や協議書作成が複雑なため司法書士への依頼が安心です。

Q. 相続人が多く連絡が取れない場合は？
→ 相続人申告登記制度や、家庭裁判所の調停を利用する方法があります。

7. 義務化によるメリットとデメリット

8. 今すぐできる準備ステップ

1. 被相続人の戸籍・除籍謄本を取得
2. 相続人の範囲を確認
3. 対象不動産の登記簿謄本を取り寄せ
4. 相続人同士で話し合いを開始
5. 専門家に早めに相談して進め方を確認

9. 専門家相談で安心を確保する方法

相続登記義務化は待ったなしです。期限を過ぎれば過料のリスクだけでなく、相続人間の対立や不動産の価値低下にもつながります。
当事務所では、香川県全域・東かがわ市対応の無料相談を実施しています。

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